かけがえのない思い出を残し続けるために。「家族アルバム みてね」のSREチームが取り組んでいること
2024/9/10
2023年11月にはユーザー数が世界中で2000万人を突破し、生み出すインパクトが日に日に大きくなる中、サービスの安定稼働を支えるSREチームではどんなミッションを掲げているのでしょうか。
「世界中のご家族に、安心して快適に使っていただけるアプリを提供する」ことが存在意義だと語る、みてねプロダクト開発部 プラットフォームグループ SREチーム リーダーの本間に、「みてね」SREチームのミッションとその実現のための取り組みについて聞きました。
インタビュイー
本間:複数のBtoB SaaS事業でバックエンドやSREを経験。2022年5月に株式会社ミクシィ(現MIXI)に入社し、『家族アルバム みてね』のSREグループにジョイン。
子どもの誕生をきっかけに「みてね」へジョイン
──まずは、本間さんご自身のことについてお聞きしたく、「みてね」にジョインされたきっかけについて教えてください。
本間:2020年の2月に子どもが生まれて、「みてね」のヘビーユーザーになったので、このサービスの開発に携わってみたいと思い応募しました。
──お子さんの誕生がきっかけだったんですね。昨年育休を取得されたと伺っているのですが、復職後の働き方は?
本間:2023年の5月から8ヶ月間の育休を取得し、2024年の2月に復職しました。復職後は基本的にリモートで働いているので、保育園の送り迎えなど子育てのアレコレに柔軟に対応することができますし、自身と家族の体調不良時に利用できる「ケア休暇」という制度もあるので、子どもの病気で有給を一気に使ってしまうことがなく助かっています。
ちなみに、「みてね」のSREチームのメンバーはアウトプットが多いため、育休中になんとなくチームの状況をキャッチアップできていました。そのため、比較的スムーズに復職できた気がします。
3方向に目を向ける「みてね」SREの最近の取り組み
──アウトプットにそんな副次的効果があったんですね。続いて、「みてね」のSREチームが担うミッションについて教えていただけますか。
本間:SREチームのミッションは3つあり、「みてね」事業部全体のミッションにひもづいています。
それぞれ目を向ける対象が異なり、1つ目がユーザー、2つ目が「みてね」の開発メンバー、そして3つ目が事業全体に関する内容となっています。
──現在、SREチームではどのようなことに取り組まれていますか?
本間:現在取り組んでいることのひとつとして、開発者向けのCI/CDの速度改善があります。これは「みてね」内のプロジェクト数が膨大でリリースに要する時間が長くなってしまっているため、ユーザー様への価値提供スピードの向上を目的としています。
また、「みてね」はユーザー数がどんどん伸び、現在世界中で2000万人以上の方にご利用いただいています。そのためコスト最適化は常に大きな課題で、これまではデータベースの構成やAWSの設定変更など、SREチーム内で完結するような施策に取り組んでいました。一方で打ち手が少なくなってきているので、今後は開発チームや事業部全体にまで影響範囲を広げることも考えています。
たとえば、アプリケーションの仕様変更など、開発チームとの連携が必要だったりユーザー体験に影響を与えたりするような施策も今後の検討内容に含まれてくると思います。
ミッションから逆算し、課題解決の質を高める
──SREチームの体制について教えてください。
本間:SREチームのメンバーは5名で、今年の5月頃からスクラムの運用方法を見直し、チームで開発を進めています。以前は、各メンバーがそれぞれでプロジェクトを進めていたため、業務が属人化してしまうという課題がありました。そのままでは別のメンバーがアサインされた際のキャッチアップの負荷が大きいため、1プロジェクトを2,3人のチームで担当する体制に移行しました。
現在は、常に2つのプロジェクトが走っているような状況です。各プロジェクトに関わったことがあるメンバーを増やすため、月に1度1人ずつチーム間でメンバーを交換する取り組みも行っています。これにより属人化の課題はかなり解消されました。
──体制の変更により、課題解消のペースは落ちないのでしょうか?
本間:定量的な効果検証はしていませんが、短期的には、一人で手を動かしたほうが速く価値を提供できるのかもしれません。ただし、業務の属人化を放っておくと後々膨大な時間の足止めを食らうリスクがあります。そのため、複数人のメンバーがプロジェクトに携わっている現在の体制のほうが、長い目で見た時に創出できる価値の総量は増えると考えています。
──たしかに、今の体制の方がサステナブルですよね。仕事の進め方についてはどうでしょうか?
本間:以前は、課題が先に来て、その解決策としてタスクが決められることが多く、例えば「データベースの負荷増大」という課題に対して「コネクション数を削減する」といったHowが固定化されたタスクが生まれていました。
しかし、現在はミッションから逆算して、ミッションを実現するためにはどんな課題をどうやって解決すべきかを考えています。そのため、同じ「データベースの負荷増大」という課題であっても、別のタスクが生まれる可能性があります。また、同じ「コネクション数を削減する」というタスクに取り組むことになったとしても、「このタスクによって本当にミッションの実現に近づけるのか?」といった議論が生まれ、より深く課題の本質を見据えた取り組みができるようになりました。
──普段からミッションを強く意識されているんですね。本間さんが思う、SREの存在意義とはなんでしょうか?
本間:開発に携わる中で、ありがたいことに、ユーザーの方々がすごく「みてね」を好きでいてくださっているように感じていて。実際に、ユーザーインタビューでも「暇さえあればアプリを開いています」という声をよくいただいています。
自分は、そういった「みてね」というプロダクトに愛着を持ってくださっている世界中のご家族に、安心して快適に使っていただけるアプリを提供するためにSREチームが存在すると思っています。これから先もずっと家族の思い出を残し続けるためには、ミッションの実現が必要不可欠です。
仲が良いだけではなく、議論ができる関係性
──そんな「みてね」のSREとして働く中で得られる経験について教えてください。
本間:「みてね」では世界中のユーザーの方々からフィードバックを得ながら、課題解決に携わることができます。海外ユーザーの体験向上のためにさまざまな施策に取り組んでおり、マルチリージョン化がその一例です。
大規模かつマルチリージョンアーキテクチャのサービスならではの技術課題に向き合うことも可能です。「みてね」のように、EKSを採用しているかつ大量のトラフィックを捌いているサービスはそこまで多くないと思います。
また、これはSREに限らずなのですが、「みてね」で働くメンバーはみんな「みてね」のことがすごく好きなんですよね。普段から「みてね」を愛用しているメンバーも多いので、サービスについて熱く語れる方ばかりですし、困ったことや課題が発生したら、職種関係なく集まって解決に向かっています。これほどまでに熱量が高いメンバーと働ける経験は貴重ですし、「みてね」ならではの魅力だと思います。
──最後に、今後SREチームで一緒に働く方に求める人物像について教えてください。
本間:前提としてプロダクトや会社に興味があって、「みてね」を成長させるという強い意思を持っている方が良いなと思います。技術的には、必ずしも特定の分野のプロフェッショナルである必要はなく、課題に対して柔軟に対応できたり、新しい技術に対する探究心を持ち、チーム内に還元してくれたりする方と働けたら嬉しいです。
また、業務外のフランクな雑談や他チームと関わる機会も多いため、そういったコミュニケーションが苦にならないことも重要です。
個人的に、「みてね」のSREは、雑談のようなフランクな会話ができる雰囲気と価値追求のためにとことん真剣な会話ができる雰囲気の、バランスのとれているチームだと感じています。普段のコミュニケーションで築いた信頼関係という土台の上で、本質的な課題について議論でき、一人ひとりが他者へのリスペクトを持って接しているというのは推したいポイントです。興味を持っていただけた方は、ぜひ一度お話させていただけたら嬉しいです。
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