注がれた愛情の記録を残すことで「誰かの人生がより良く」なる。みてね 根幹部分の開発チームが信じる未来とは
2023/3/24
この時にエンジニアやデザイナー、QAなど職能ごとの組織は残しつつ、横軸ではみてねの事業ドメインを分割してふたつの独立したドメインチームを作りました。ここで発足したのが、DAD(Digital Album Domain)と、MERCH(Merchandising and Economics Domain)です。
今回インタビューしたのは、デジタルアルバム機能など、みてねの根幹部分の機能開発を担うDADチームの中村と名渕です。プロダクトマネージャーである中村とエンジニアの名渕に、DADチームのカルチャーや抱える課題、目指す未来について聞きました。
常にユーザーへの価値提供を意識し、真剣に議論ができるチーム
──まずはおふたりの経歴を簡単に教えて下さい。
中村(写真右):わたしは職種としてはずっとデザイナーで、はじめはWebのコンサル会社にいました。それからフリーランスになって、スタートアップに行って、そして2016年にみてねにジョインしました。
名渕(写真左):自分は2022年12月にみてねにジョインするまでに3社を経験しています。サーバーサイドを軸に、プロジェクトマネジメントやスクラムマスターなども経験しました。
──おふたりとも様々な組織を経験されてきたと思いますが、みてねにジョインしてどんな印象を受けましたか?
中村:そうですね・・みてねは大きな組織にも関わらず動きが早いと感じています。たとえば、普通の組織だといろんな調整や議論を重ねて1年位かけてようやく実現するようなことが、みてねでは数ヶ月でぱっと実現したり。
名渕:確かに、僕もみてねのメンバーはみんな変化への対応が柔軟だなと感じました。新しいやり方を導入しようという時も「とりあえずやってみよう」となることが多いです。
──みてねの組織全体として変化に柔軟な方が多いようですが、おふたりの所属するDADチームにはどんな方が多いですか?
中村:DADチームのメンバーは、プロダクトをより良くしていこうという志向や当事者意識がすごく強い人達が多いです。「ユーザーにとって本当に価値があるものは何か」をみんなが常に意識して議論しているので、時には意見が衝突することもありますね。
──意見の衝突を厭わず、思ったことをきちんと伝えるような雰囲気があるのでしょうか?
中村:そうですね。もちろん人によってはそういった意見にひるんでしまうこともありますし、伝え方には配慮が必要です。そこはお互いに配慮し合った上で、みんなが本当に思っていることをちゃんと議論できるような空気作りを意識して取り組んでいます。
みてねの根幹機能の開発を担う、DADチームのカルチャーとは
──みなさん、職種の垣根を超えてサービス改善に真剣に取り組んでいるんですね。そんなDADチームについて、改めて詳しく教えてください。
中村:DADチームは2022年4月に発足しました。メンバー構成としては、エンジニアが8名、デザイナーが3名、QAが1名、ディレクター1名の合計13名です(2023年2月現在)。
DADチームで担うのは、みてねの根幹となるメディアのアップロード・閲覧・家族共有という体験の領域です。これらの機能は無料で利用できるのですが、より良い体験を「みてねプレミアム」というサービスで提供していて、プレミアムの魅力を高める・売上を上げることもDADチームの担当領域になっています。
──現在はどのようなことに取り組んでいますか?
中村:残念ながら、現在取り組んでいることはまだ公開できないんです・・!とあるプロジェクトに、チーム一丸となって取り組んでいるところです。
──なんと!それでは公開を楽しみにしています。開発はどのような進め方をされているのでしょうか?
名渕:基本的にはスクラム開発なので2週間おきに計画を立てて、計画に従って各開発メンバーでどうやって進めるかを考えて、手分けして進めていますね。自分はこれまでずっとサーバーサイドをやってきたのですが、今はAndroid開発にも携わっています。
──これまでとは違う分野に触れてみて、どうですか?
名渕:社内にAndroidのコードの書き方に関するドキュメントが整備されていて助かりますね。いつもそれを見ながら書いています。分からないことはSlackで聞けばみなさん丁寧に教えてくれるので、Android開発はほぼ未経験ながらもなんとか開発に参加できていて。この業界でのキャリアは長いですが、日々成長を感じられています。
──これまでのバックグラウンドがあるからこそだとは思いますが、全く違った領域にも挑戦できる環境なんですね。
名渕:そうですね。iOS/Androidとサーバーをみんなで取り組むのは初めてで、こういった環境は結構珍しい気がします。職能横断型のチームにすることで開発の生産性が上がるという考え方自体はよく言われていると思うのですが、それを体現できていますね。
もちろんそれぞれ得意な分野はありますが、そこだけに留まらずに色々なチャレンジをしているので、すごく良いチームだなと思います。
「やりたいことに開発スピードが追いつかない」チームの共通課題への取り組み
──「すごく良いチーム」とのことですが、課題に感じていることもあるのでしょうか?
名渕:やりたいことに開発スピードが追いついていないように思います。チームでやりたいことリストを作って日々議論をしているのですが、やはり実現できることには限界があって。技術的負債を解消したり、開発プロセスを見直したりすることで開発スピードを加速して、より多くのことに取り組んでいきたいです。
──なるほど。中村さんはどうでしょう?
中村:わたしも名渕さんと同じで、やりたいことや検証したい仮説、応えたいユーザーの声がたくさんあるのに、開発スピードが追いついていないことを課題に感じています。
課題への対応策としてひとつ付け加えるとすれば、目標をできるだけ言語化して定量化する、そしてきちんと管理するということにも取り組んでいます。
実は名渕さんが入社される少し前くらいまで、目標が曖昧なまま進んでいくことも多かったんです。メンバーがどんどん増える中で、「なぜ今これをやるのか?」という施策の背景までが浸透しきっていないような状況でした。なので、そこに手を入れ始めたところです。
もちろん定量化したKPIの指標だけでは測れないものもあるので、その部分をどう言語化するのかにも取り組みました。KPI以外の部分も達成してこそ、プロダクトの成功だと思っています。
──チーム全体に目標が浸透することで、ブレずに前に進めそうな感じがしますね。
より良い世の中になると信じて。「みてねを通して、誰かに愛情を注いだという経験を追体験」する人を増やしたい
──おふたりの目指す未来について教えていただけますか?
名渕:0歳と2歳の子どもがいて、自分自身がみてねのヘビーユーザーなので、いつか子どもに「みてねはお父さんが作ったアプリなんだよ」と言いたいです。子どもに良いアプリだと思ってもらえるようなものを作っていきたいですね。
──そんな日を想像したらウルッとしてしまいますね。中村さんはいかがでしょう?
中村:みてねのミッションは「世界中の家族の”こころのインフラ”をつくる」ことで、すでにご利用中の方々にとってはそういう存在になっていると思います。ただDADチームとしては、世界中のより多くの人たちに、より長い年月で、写真・動画のアップロードや家族への共有・閲覧機能を使ってもらえるようにしていきたいです。
みてねに思い出が残ることで、子どもにとって「誰かに愛された、大事にされた」ことの記録になることはもちろん、大人にとっても、子どもたちに愛情を注いだ記録はかけがえのない財産になると思うんです。
みてねを通して、誰かに愛情を注いだ経験を追体験してもらうことで、誰かの人生がより良くなり、その積み重ねで世の中がもっと良くなると信じています。そういった意味でも、より多くの人により長くみてねを使って欲しいという気持ちでいます。
──みてねを通じて世界をより良くしたいという気持ちが伝わってきました・・。私も、みてねをもっと沢山の人が使ってくださる未来が楽しみになりました。
中村:1人1人が人生に意味を見出すお手伝いができるサービスだと思っているので、もっと広めていきたいです。
DADチームのふたりに聞く、一緒に働きたい人物像
──最後に、これからどんな人と働きたいですか?
中村:今はよく「VUCA(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)時代」と言うじゃないですか。先行きが不透明で、将来を予測するのが困難な時代。
みてねのユーザー数は順調に増えていますが、いきなり黒船みたいな競合他社が現れるかもしれません。私はこれからも「家族の思い出を大事にできる」ということに価値を見出してくれる人を増やしたいので、さまざまな変化を一緒に乗りこなしていける方と働けたら嬉しいです!
──名渕さんはどうでしょう?
名渕:役割や領域に囚われず、プロダクトの改善に貢献したいという気持ちのある方と働きたいです。
あと、今のみてねはかなりボトムアップな組織なので、自分達が決めたことがちゃんと世の中に出ていくんですよね。チームで話し合って決めたことを、MIXIの創業者兼プロダクトオーナーである笠原さんも尊重してくれて。正直プレッシャーも感じますが、同時にやりがいでもあるので、それを魅力的に感じる方であればすごく楽しめるんじゃないかと思います。
──1人1人の当事者意識が高いのは、そういった裁量の大きさも影響しているのかもしれませんね。
中村:そうですね。当事者意識が強く、責任感を持って物事に取り組んでくれる方が本当に多いです。私としては、もっとみなさんのポテンシャルを引き出せるような組織にしていきたいし、そのためなら割と柔軟にやり方とか働き方は変えていきたいと思っています。
実際に、地方に住んでいる人も、時短でエンジニアとしてバリバリ働いてくれている人もいます。その人のライフスタイルに合わせて、最大限にパフォーマンスを発揮できるような形を柔軟に模索していくので、働き方に制限があるような人でも働きやすいチームだと思います!
──メンバー間に信頼が構築されていて、お互いの状況を尊重し合っているから、そういったことが可能になっているのかもしれませんね。ありがとうございました!